2006 Fiscal Year Annual Research Report
表面形態を制御したナノ構造半導体のガスセンサー特性評価と応用に関する研究
Project/Area Number |
18510095
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
沈 青 電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (50282926)
|
Keywords | ナノ構造半導体 / ガスセンサー / 光熱変換 / 熱物性 / 酸化物半導体 / ポーラスシリコン |
Research Abstract |
本研究では、(1)周期的なナノ構造を有するポーラスシリコン、(2)ナノ構造を有する酸化物半導体(TiO2)ナノ粒子やナノチューブの薄膜を対象にして、そのナノ構造とmorphologyをコントロールし、ガスセンシング機能の特性評価を目的とする。本研究では、従来のガス吸着による電気抵抗変化の測定法の代わりに、上記の(1)と(2)系のガス吸着による熱伝導率の変化を非接触的で迅速に測定することを提案した。平成18年度では、以下の研究を行った。 1)光音響分光法(PAS)は、光励起後の無輻射遷移緩和による熱エネルギーを測定するため、半導体の光物性・熱物性・電子物性を非破壊的に評価することに有効である。これまでに我々はPASを利用してPSi/Siの2層構造試料における実効的な熱拡散率・熱伝導率を測定した。その場合、光をPSi側に照射し透過型PA法で測定を行った。今年度は、従来のPSi側からの照射(検出:Si側)のみでなく、基板のSi側からの照射(検出:PSi側)を行い、PA信号強度と位相の変調周波数依存性について比較検討を行った。Psi/Si2層構造モデルを考え、それにより熱反射係数RとPSiのみの熱拡散率α1を算出した。PSiのみの熱拡散率はSiのものより3桁以上小さくなったことが分かった。 2)界面活性剤であるラウリルアミン塩酸塩(LAHC)にアセチルアセトン(ACA)で修飾したテトライソプロピルオルトチタネート(TIPT)を混合し、40℃で攪拌し透明な液が得られた。その後、80℃で3日間反応させてTiO2ナノチューブを含むゲルを作製いた。作製したゲルに含まれている界面活性剤は、イソプロピルアルコールで洗浄し、遠心分離によって除去した。ゲルを基板上(たとえば導電性ガラスFTO)上に塗布し、400-500℃で熱処理し新規なナノ構造を有するTiO2薄膜を作製した。塗布回数を変化させることによって、TiO2電極の厚さを1μmから10μmのものができた。これらの試料について、XRD、SEM、PA法による光吸収などの評価を行った。
|
Research Products
(7 results)