2006 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶で形成された電極系の光励起キャリアダイナミックスと光電変換特性
Project/Area Number |
18510096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
豊田 太郎 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40217576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沈 青 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50282926)
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Keywords | フォトニック結晶 / 光電変換 / 量子ドット / 分光増感 / 過渡応答 / CdSe |
Research Abstract |
1.CdSe量子ドットのTiO_2への吸着自己組織化は、基板となるTiO_2ナノ構造により異なることが判明した。フォトニック構造やナノチューブ構造への自己組織化はナノ粒子系に比べて急速に進行すると同時に、負の組織化(溶解)も顕著になり、その結果量子ドットサイズが吸着時間の増加に対してある一定値に飽和することを見出した。これらの事実から、同じ組成(TiO_2)であるにもかかわらず、ナノ構造の状態に伴う表面エネルギーの違いが示唆された。 2.同じ粒径を示すCdSe量子ドットにおいて、高温で吸着された系の分光増感は低温の場合より2倍程度大きいことが判明し、高温吸着に伴う界面準位の減少と逆電子移動の阻止が示唆された。 3.TiO_2ナノ粒子に吸着したCdSe量子ドットからの光励起キャリア過渡応答は、TiO_2結晶構造の違い(ルチル型、アナターゼ型)により大きく異なることが判明した。正孔の緩和時間には結晶構造の違いは反映されなかったが、電子の緩和時間には極端な違いが見られた。これらの事実から、結晶構造の異なるTiO_2ナノ粒子系ではバンドの曲がり(電気二重層)の違いが示唆された。 4.CdSe量子ドット増感光電変換セルを形成し、光エネルギー変換効率評価を行った。表面保護を施さなかった系では最高0.6%で、光照射に伴う劣化が見られた。表面保護を施した系では、変換効率2.7%を達成することが出来た。同時に、光照射に伴う劣化の阻止も表面保護により可能となった。
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