2008 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶で形成された電極系の光励起キャリアダイナミックスと光電変換特性
Project/Area Number |
18510096
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
豊田 太郎 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (40217576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沈 青 電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (50282926)
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Keywords | フォトニック結晶 / 半導体量子ドット / 光電変換 / 光励起キャリア / 過渡応答評価 / 二酸化チタンナノ粒子 / セレン化カドミウム量子ドット / 逆オパール構造 |
Research Abstract |
1. 前年と同様、我々の開発した新手法を適用してTiO_2フォトニック結晶光電極の作製を行い、周期構造だけでなく壁厚を制御することを可能にした。 2. CdSe量子ドットを上記1の電極系に吸着し、反射スペクトル評価からフォトニック特性の検討を行った。その結果吸着時間の増加(粒径の増加に対応)と共にフォトニックバンドギャップが長波長側にシフトすることを見出した。この結果は、外部からフォトニック特性を制御出来可能性を示唆している。 3. CdSe量子ドットの吸着時間と光電変換特性との関係について検討を行った。その結果、光電変換特性の最大値を示す最適時間が判明し、光電流量子効率とも対応する。ここで光電変換効率の計測には、試料照射面積と照射面積との検討、さらに対極の検討(材質と構造)を十分行い、再現生良く3%を超える値を得ることを可能とした。また、過渡光電圧応答特性評価を試み、界面準位の減少と共に光電流量子効率と光電変換効率の向上が対応することを見出した。 4. 同じ膜厚のナノ粒子電極とフォトニック結晶電極に同条件でCdSe量子ドットを吸着した系に対して、光電変換特製の比較を行った。その結果、フォトニック結晶電極では開放電圧と曲線因子が大きく、その結果ナノ粒子電極系に比べ、光電変換効率の向上が得られた。 5. Au量子ドットとCdSe量子ドットの複合増感剤を適用した結果、15%程度の光電流量子効率向上を見出した。これはAu量子ドットによるプラズモン共鳴増強場の出現によることを示唆している。
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