2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規なポリエステルデンドリマーの設計合成とそのドラッグデリバリーシステムへの応用
Project/Area Number |
18510106
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岩村 道子 Toho University, 理学部, 名誉教授 (90057597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市村 國宏 東邦大学, 理学部, 教授 (90232412)
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Keywords | ポリエステルデンドリマー / デンドリマーの粒子形状 / デンドリマーのNMR / デンドリマーの細胞内取り込み |
Research Abstract |
(1)合成したデンドリマーの溶液中での形状の検討:昨年度に引き続き500MHzのNMRを用いて種々の測定法を併用して、極性、プロトン供与性などの性質の異なる種々の溶媒中でのG3デンドリマー分子の形状についての検討をおこなった。重メタノール中では重クロロフォルム中に比べ末端のt-ブチル基が分子内部に深く入り込み、エチレングリコール鎖が表層に露出してくることを予想したが、NMRからはそのような変化は見出せなかった。 (2)デンドリマーの分子量分布、ESI-MSの測定:分子量分布をGPCにより調べ、分布幅が狭く純度が高い試料について、ESI-MSの測定を徳島文理大山口健太郎教授に依頼した。ほぼ、分子量を確定し構造確認が可能な測定データが得られた。 (3)合成したデンドリマーの機能性ナノ分子としての評価:動的光散乱法を用いて性質の異なる種々の溶媒中でのG3デンドリマー分子の形状についての検討をおこないNMR測定で得られた結論と比較することを計画していたが、動的光散乱法の測定に必要な粘度のデータがない溶媒中での測定はおこなえなかった。また、デンドリマーの粘度測定は適切な装置をもつ外部機関を見つけることができなかった。 (4)細胞認識能をもつデンドリマーの設計合成とそのバイオアッセイ:G3ポリエステルデンドロンの周辺部にマンノース、焦点部に蛍光物質としてアントラセンを結合させ、マウス腹腔細胞と共培養した。アントラセンのみをマウス腹腔細胞と共培養したものは殆ど細胞内に取り込まれなかったが、G3誘導体は効率よく細胞に取り込まれることが確認できた。
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