2006 Fiscal Year Annual Research Report
摩擦のある金融市場における資産の運用と価格付けに関する金融工学手法の確立の試み
Project/Area Number |
18510123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大西 匡光 大阪大学, 大学院経済学研究科, 教授 (10160566)
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Keywords | 資産運用 / 資産価格付け / 金融工学 / 取引費用 / インパルス制御理論 |
Research Abstract |
本研究では,金融工学,数理・計量ファイナンスにおける最近の研究動向を踏まえ,摩擦のある(すなわち,取引費用・手数料・税金を無視できない)金融市場に現れる金融工学的諸問題,とりわけ, 1.資産選択問題, 2.ポートフォリオ選択問題, 3.デリバティブの価格付け・複製・リスクヘッジ問題 等に対して,問題の定式化の検討}から始まり,それらに対する解析的・数値的な金融工学手法の確立を目標とした総合的な研究を行うことを目標とするものである. 本年度は,摩擦のある金融市場における資産の運用と価格付けに関する金融工学手法の,現在における世界の研究状況を正しく把握するため, 1.最新の結果を収めた国内外の学術文献を入手することに努めた, 2.国内外の指導的研究者との活発な情報・意見交換を行うことに努めた. とりわけ,取引費用が存在する場合の資産の運用と価格付けについてのモデリング,それらへの方法論として近年研究者の関心を集めている インパルス制御理論の経済学・ファイナンス・金融工学への応用研究 に関連する文献の収集と最新の研究動向に関する情報を収集することに努めた.その目的のために,関連する研究を行っている国内の指導的研究者を迎えての小規模な研究会・セミナーに積極的に参加をして,研究情報の収集・交換を行った.また,国内において開催された関連する国際シンポジウムへ幾度か出席し,最新の先端研究動向を調査した. また,ジャンプ・リスクが存在する場合の最適な自社株買い政策に関するインパルス制御によるアプローチについての研究を推し進めた.
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[Journal Article] Stock Repurchase Policy with Transaction Costs under Jump Risks2007
Author(s)
Goko, H., Ohnishi, M., Tsujimura, M.
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Journal Title
Recent Advancement of Stochastic Operations Research (Dohi, T., Osaki, S., and Sawaki, K. Eds.) (World Scientific, Singapore) 全1巻
Pages: 161-174
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