2006 Fiscal Year Annual Research Report
メディア開発型まちづくり学習プランの体系化と運用に関する研究
Project/Area Number |
18510131
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
大西 律子 目白大学, 人間社会学部, 助教授 (50337630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富澤 浩樹 目白大学, 人文学部, 兼任講師 (60348315)
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Keywords | 都市計画 / まちづくり / まちづくり学習 / メディア開発 / 電子掲示板 / ワークショップ |
Research Abstract |
本研究では、市民対象のまちづくり学習を、既存の研究成果によって、その学習効果が一部確認されている「メディア開発型まちづくり学習」(=まち関連の「副読本」「Webサイト」等のメディア開発プロセスに学習者を関与させることで、学習者の学習効果を高める教授形態)のこれまでの問題点と課題を多角的に検証した上で、それらを克服した新規の「まちづくり学習プラン」を、運用上のガイドラインとともに開発・提案することを目指している。平成18年度は、その目的を達成すべく、以下3点の研究課題に取り組んだ。 1)従来単発的に実施されてきた「メディア開発型まちづくり学習」の実態(国内外の実施件数/事例毎の学習のねらい、形態、対象層、学習効果、開発メディアの活用法、指導者側の配慮点等)を、文献研究及びヒアリング調査によって体系的に把握・整理し、現行の学習プログラムの課題を抽出・検討した(「市民のためのまちづくり学習プログラムの基本設計に関する研究」1〜2章)。 2)メディア開発及び利用型の学習プロセスに着目した先行研究を精査し、有効な学びの仕掛けとされている電子掲示板の、まちづくり学習上の有用性を検証するために、筆者らが実験的に導入してきたまちづくり学習者用の掲示板に投稿されたコメントの質的分析を試みた。その結果、掲示板への書き込み行為が、個々の学習者のまち知識・意識を再構成する上で有用である点を明らかにした(「観光まちづくり学習プログラムにおける電子掲示板の実験的運用に関する一考察」)。 3)1)及び2)の成果に加え、まちづくり活動に参加している市民や市民育成を課題としている行政に対するヒアリング調査を実施し、その結果も勘案し、まずプラン立案のためのガイドラインを設定した。次にガイドラインに即した2種のプランを教材・手順等とともに提案した(最初の論文の3〜6章/『親子でまちを学ぼうハンドブック』、『メディア開発型まちづくり学習用教材集』)。 19年度は、上記で立案したプランを、実際の特定地域の市民を対象に複数回試行し、その運用環境を検討すると共に、学習プロセスを観察・考察することによって、有用性を検証する予定である。
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Research Products
(6 results)