2006 Fiscal Year Annual Research Report
出会い頭事故の原因分析と再発防止-視認性向上による交通管理システム再設計-
Project/Area Number |
18510149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
堀野 定雄 神奈川大学, 工学部, 准教授 (80078310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 みどり 神奈川大学, 工学部, 助手 (50409900)
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Keywords | 出合い頭事故 / 交差点視環境 / 死角 / 交差点隅切り / 映像記録型ドライブレコーダ / カーブミラー / ローテク・ローコスト改善 / メンタルモデル |
Research Abstract |
本研究は、依然全国90万件強の事故の1/4が出会い頭事故である事実を受け止めて、事故自体減少を目的に、ローコスト、ローテクで交差点視環境改善と融合した交通管理システム確立を目指すフィールド研究である。 過年度研究で横浜市鶴見区芦穂崎地区及び港北区新吉田の約50無信号交差点のカーブミラー約100枚強の視認性を評価、芦穂崎約70%、新吉田約80%とミラー過半数は危険と判明した。筆者提案の「カーブミラー人間工学設置要件3項目:(1)鏡面内道路位置、(2)鏡像死角、(3)距離感支援路面表示」の評価と出会い頭事故件数の相関が高い事も判った。 これを受けて道路管理者は交通管理者と連携し、鶴見区芦穂崎地区のミラーを点検、主に鏡面角度調節による鏡面内道路位置改修と鏡像に歪みのある鏡面交換を実施し(2006-6)、事故減少効果を確認した。県警本部が提供した事故速報で改修前(1998-2005)の年平均9.6件(計77件18年)が改修後は3件に減少した事を確認した(2006・10)。継続的データの検証は要るが、改修効果は部分的だが明白である。ただ、鏡面内死角要因改修は未着手であり、直接視界を補うカーブミラーが死角で見えないのは最大矛盾であり、安全最優先の改修が急務である。 本来、出会い頭事故は直接視界改善で解決するのが筋である。交差点視環境改善のフィージビリティ調査を鶴見地区で試みた所、住民から隅切り設置に協力的な反応があり、行政・地域の協力で視環境改善が加速、事故削減への期待が高まった。 筆者提案で行政面で国・地方レベルの合同会議が設立(2006-10、筆者座長)され、全国219万本のカーブミラー改修の全国展開検討が始まった。 都内200台のタクシーに搭載した映像記録型ドライブレコーダで収集した113件のニアミス類型分析で、出会い頭事故件数がトップ2にランクされ、事故統計と整合した。GPSデータから交差点細部分析が可能で、ミラー機能不全との相関関係を分析するなど広範な分析が可能との展望を得た。
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Research Products
(11 results)