2007 Fiscal Year Annual Research Report
地震災害のリスクを考慮した災害医療体制の効率性評価手法
Project/Area Number |
18510153
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
奥寺 敬 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (50252101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能島 暢呂 岐阜大学, 工学部, 教授 (20222200)
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Keywords | 防災 / 危機管理 / 医療搬送 / 災害医療 |
Research Abstract |
多数の傷病者が発生する大震災では、傷病者が一部の病院に集中したり、病院への搬送活動における混乱が発生したりすると想定される。このような状況下では、地域内の効果的な救急搬送体制が求められるとともに、広域的な観点から被災地内外の医療機関への搬送も想定した搬送体制を整える必要である。これまで、リスクに着目した傷病者の搬送活動の評価指標に関する研究や、医療施設利用者の選択行動にもとづく施設配置と利用者の配分問題をとりあげた研究がある。しかし、地震リスクを考慮し、施設配置、交通ネットワークや救急体制を包括的に評価するためのモデル開発は行われていない。 医療搬送体制は、緊急性を伴うことから、人的・物的資源の有効活用や効果的な情報のやりとりが重要となる。そこで、医療活動と救急搬送活動における人的配置、情報システムの効率性を評価するとともに、医療施設の配置や道路ネットワークのあり方の検討に資することを目的として、災害医療搬送シミュレーションモデルを開発した。本シミュレーションモデルは、地震災害リスクを考慮した災害医療体制の効率性評価手法として用いるもので、医療搬送や医療活動の効率性から病院や道路等の施設整備と医療体制を相互的に評価することで、効果的な施設整備の検討に資することを目的とする。また、施設整備面だけでなく、災害医療体制の円滑な運用の鍵となる効果的な指揮命令系統の検討を行うため、関連主体への情報系統を包括したシミュレーションモデルとした。
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Research Products
(9 results)