2006 Fiscal Year Annual Research Report
植物遺伝子の機能解析を効率化するアクティベーションタギング法の開発
Project/Area Number |
18510171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
中島 敬二 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (80273853)
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Keywords | シロイヌナズナ / 遺伝子 / アクティべーションタギング / トランスポゾン / 転写因子 |
Research Abstract |
本研究課題では、従来のGAL4/UASアクティベーションタギング系に改良を加えて第2世代型を作製する。第2世代型タギング系には3つの植物形質転換コンストラクトが必要である。これらのうち、DEX誘導型転写活性化因子GVGを植物体全体で発現させる35S-GVGコンストラクトについては、既に形質転換ラインが確立されていた。次にDsトランスポゾンを胚発生初期に転移させるためのAc発現誘導コンストラクトを作製した。これには熱ショック依存的に転写活性を示すHSPプロモーターを利用したHSP-Acと、胚発生初期に転写活性を示すPHERES1プロモーターを利用したPHE1-Acの2種類のコンストラクトを作製した。これらを野生型シロイヌナズナに導入し、それぞれ約40ラインの形質転換体を得た。これらのうちから導入コンストラクトを1遺伝子座にのみ持つラインを選抜し、さらにDs転移効率の高いラインを選抜した。Ds転移効率を見るためには、Dsが転移するとGUSレポーター遺伝子が発現するテストベクター35S-Ds-NYGを作製し、これを上記のAcラインに形質転換した。その結果HSP-Acから4ライン、PHE1-Acから6ラインを選抜した。これらを35S-GVGラインと交配し、タギングのホスト植物を作製することとした。これと平行して、アクティベーションタギングに用いるDsベクターも作製した。このベクターでは、Dsトランスポゾンを挟むように35Sプロモーターとハイグロマイシン耐性遺伝子を配置させ、Ds転移株をハイグロマイシン耐性で選抜できる様にした。Dsの中にはGAL4の結合配列であるUAS、エンハンサートラップ用のGUSレポーター遺伝子、形質転換体を選抜するためのBasta耐性遺伝子を配置した。このベクターを野生型シロイヌナズナ植物に導入し、多数の形質転換体が得られることを確認した。
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