2006 Fiscal Year Annual Research Report
細胞の構造と機能の原因となる遺伝子モジュールの網羅的収集
Project/Area Number |
18510178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
藤渕 航 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報科学技術センター, 研究員 (60273512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 公策 国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBJ研究センター, 教授 (40233069)
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Keywords | 細胞・組織 / 発現制御 |
Research Abstract |
【データベース作成過程】研究分担者(大久保)において測定されたヒト細胞・組織の遺伝子発現データ(Sese et al. Nucl.Acids Res.2001)を取得し、遺伝子発現データのリソースとした。同時に、この遺伝子発現データのリソース細胞に対応する細胞の画像を分担者においてプレパラートから撮影した。これを、代表者(藤渕)が開発したノイズに強い画像解析ソフト(特許申請を行った)によって、細胞の形態的特徴量(面積や円形度、縦横比etc.)とテキスチャー的な特徴量(細胞内容物の密度や均質性etc.)でパラメータ化することに成功した。これらのデータは、細胞の遺伝子発現状態と遺伝予の染色体上での分布や代謝パスウェイデータとともに、情報を集約するための専用のWWWページを開設し(http://cellumntage-dev.cbrc.jp/FACER-dev/要承認)、データベース環境の基礎を築いた。 【遺伝子モジュール解析過程】全ての細胞のプロファイルを比較して、細胞種に共通な発現パターンを示す遺伝子セットをモジュールとして網羅的に取り出す新しい方法を開発し、発表した(研究発表の欄に記述)。具体的には、これまで遺伝子発現モジュールの全探索には膨大な時間がかかることが問題であったが、消費者が商品を購入する傾向を解析するために用いられていた「クローズドアイテムセット探索アルゴリズム」と呼ばれる方法を遺伝子発現モジュールの問題に置き換えることが可能であることを発見した。これを用いたところ、約3000遺伝子で200実験からなる大規模な遺伝子発現データであっても、わずか5分程度で全てのモジュール候補を探索することが可能であった。次年度はそのモジュール遺伝子を細胞の構造(や機能)パラメータに網羅的にマップする方法を開発する。
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