2007 Fiscal Year Annual Research Report
癌治療を目指したアポトーシス関連タンパクの光機能化と応用
Project/Area Number |
18510184
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
遠藤 政幸 Osaka University, 産業科学研究所, 特任准教授 (70335389)
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Keywords | アポトーシス / DNA断片化因子 / カスパーゼー3 / 光化学 / 非天然アミノ酸 / 細胞外翻訳反応 / 癌治療 / 細胞導入 |
Research Abstract |
アポトーシス(プログラムされた細胞死)の誘導による癌細胞の除去を目的とし、最終段階で働くDNA分解酵素であるDNA断片化因子を光応答性分子を組み込み、光照射によって活性化すること方法の確立を検討した。DNA断片化因子はCaspase activated DNA ase(CAD)その阻害タンパク(ICAD)からなりプロテアーゼcaspase-3によるICADの位置特異的な切断(117と224残基)によりCADが活性化される。この機構を基に、このICAD特異的な切断位置に光分解性の4,5-dimethoxy-2-nitrophenylglycine (DMNpg)をペプチド鎖に導入し光照射によりICADの切断それに伴うCADの活性化を試みた。 ヒト由来ICAD/CADの細胞外翻訳反応による発現と酵素の活性化ついて検討した。ウサギ網状赤血球細胞抽出物を用いて、PCRで増幅したICADとCADのcDNAから細胞外転写翻訳反応で共発現後、精製し、caspase-3を添加し、反応させるとλDNAの分解が見られた。次に、ICADの117番目への位置特異的なDMNpg基の導入を拡張コドンと細胞外翻訳反応によって行った。ICAD/CADの共発現系でDMNpgを導入し、DMNpg-ICAD/CAD複台体の合成が30-40%の収率で行なえる系を確立した。精製したDMNpg-ICADへ光照射(366nm)を行うとICADの分解が見られ、DMNpg-ICAD/CAD複合体への同条件での光照射によって、DNAの切断を行えることを明らかにした。
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Research Products
(8 results)