2008 Fiscal Year Annual Research Report
キノン縮合及び酸化還元不均化を鍵反応とする酸化型二次ポリフェノール生成機構の解析
Project/Area Number |
18510189
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田中 隆 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90171769)
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Keywords | 食品 / ポリフェノール / 紅茶 / 酸化 / カテキン |
Research Abstract |
生薬や食品の機能性成分として近年注目されているポリフェノールであるが、多くの食品に含まれる酸化型ポリフェノールの構造や、活性発現に関わる酸化反応の詳細は分かっていない。本研究ではそれらを明らかにするために研究を行い、以下のような成果を上げた。 (1)紅茶製造時におけるカテキン酸化の分子機構を解析し、鍵反応となるベンゾトロポロン形成反応機構の詳細を明らかにすることに成功した。本研究でこれまで明らかになった紅茶製造時のポリフェノール酸化に関する総合的な知見をもとに、長崎県特産のビワ葉と茶葉ポリフェノールを利用した新しい機能性発酵茶の開発が進んでいる。 (2)カテキン類オリゴマーで多くの果物類の含まれる機能性成分であるプロアントシアニジンの合成法を新たに開発し、合成したプロアントシアニジンの構造と酸化されやすさについて明らかにした。また、構造とラジカル消去活性との相関も検討した。 (3)ウイスキー中の樽材由来の酸化型エラジタンニン代謝産物の分離構造解析に成功した。 (4)中国のツツジ科植物由来薬用茶中のコーヒー酸酸化代謝産物を分離構造解析した。 (5)シナモンの高分子ポリフェノールがシンナムアルデヒドと共重合した物質であることを初めて明らかにした。さらにそこで明らかになった反応から、新たな脂溶性カテキン誘導体の簡便な合成方法を開発し、特許を申請した。 以上の成果は、酸化型ポリフェノールの基礎的理解、および今後機能性物質として応用する上で意義あるものである。
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Research Products
(24 results)
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[Journal Article] Protective Effects of Morroniside Isolated from Corni Fructus against Renal Damage in Streptozotocin-Induced Diabetic Rats.2008
Author(s)
Yokozawa, T., Yamabe, N., Kim, H. Y., Kang, K. S., Hur, J. M., Park, C. H., Tanaka T
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Journal Title
Biol. Pharm. Bull. 31
Pages: 1422-1428
Peer Reviewed
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[Journal Article] Chemical constituents of green tea extracts fermented with Penicillium, Fusarium or Rosellinia.2008
Author(s)
Huang, S., Seki, K., Tanaka, T., Kouno, I., Shimomura, K., Ishimaru, K.
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Journal Title
Jpn. J. Food Chem. 15
Pages: 84-88
Peer Reviewed
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[Presentation] ブルーベリー葉の成分研究2009
Author(s)
藤田祐輔, 大西幸子, 松尾洋介, 田中隆, 平原秀秋, 甲斐孝憲, 境田博至, 西園祥子, 河野功
Organizer
日本薬学会第129年会
Place of Presentation
京都国際会議場
Year and Date
2009-03-27
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