2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規オーキシンプローブを用いたオーキシン受容体と信号伝達因子の解析
Project/Area Number |
18510197
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
林 謙一郎 岡山理科大学, 理学部, 講師 (30289136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野崎 浩 岡山理科大学, 教授 (60159085)
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Keywords | オーキシン / 受容体 / シロイヌナズナ / 阻害剤 / 光標識 |
Research Abstract |
オーキシンは、植物の分化、成長を調節するホルモンである。さらに、昨年、多くの研究にもかかわらず、長い間発見されなかったオーキシン受容体が、F-boxタンパクであるTIR1と同定された。我々は、オーキシンプローブを合成し、生物有機化学的なアプローチにより、オーキシン受容体TIR1のオーキシン結合部位を同定することを目的として、新規アンチオーキシンプローブの分子設計とそれらの合成を行い、TIR1受容体への結合活性、オーキシン応答性遺伝子に対する作用、植物での組織、個体レベルでの作用を検討した。その結果、設計したアンチオーキシンプローブは、期待通り、TIR1受容体に、オーキシンと拮抗的に結合し、植物での遺伝子、組織、個体レベルにおいても、アンチオーキシン活性を示した。このプローブに、光標識基を導入した光反応性アンチオーキシンを合成したところ、この光反応性アンチオーキシンにおいても、アンチオーキシン活性が保持されていた。また、ユニークな拮抗型阻害活性を有するオーキシン信号伝達系阻害剤である。Terfestatin Aについては、各種誘導体を合成し、構造活性相関を検討することで、そのファーマコアを同定することができた。さらに、この知見に基づき、Terfestatin Aにビオチンを導入したTerfestatin A誘導体を合成した。このビオチン化Terfestatin Aは、活性を保持していることが確認できた。
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