2006 Fiscal Year Annual Research Report
スリランカにおける津波被災後の心的外傷後ストレス障害と認知症の関連要因
Project/Area Number |
18510218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
野村 亜由美 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (50346938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 保之 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (50108304)
門司 和彦 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (80166321)
本田 純久 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教授 (90244053)
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Keywords | 医療人類学 / 文化人類学 / 社会医学 / 津波 / ストレス / 認知症 / 地域研究 / 看護 |
Research Abstract |
1.平成18年度(第一回目の調査:平成18年9月4日〜9月28日) (1)スリランカ南部(Matara地区)において、2004年12月26日当時、津波の被災を受けた/受けなかった地域を視察し、被災当時の様子について住民への聞き取り調査を実施した。また仮設住宅を4ヶ所訪問し、住居者たちの生活状況について聞き取り調査を実施した。 (3)調査に当たって、被災直後から綿密なデータ収集と調査を行っていたMatara大学社会学部と共同研究の提携を結ぶ。 (4)聞き取り調査をもとに、基礎データ用のアンケート用紙を作成した。 本年度の計画では平成18年6月、9月、12月に調査を行う予定であったがMatara大学との日程調整が付かず、平成18年9月と平成19年度3月に調査日程が変更になった。 2.平成18年度(第二回目の調査:平成19年3月18日〜3月24日) (1)英語版からシンハラ語版に翻訳したPTSD(心的外傷後ストレス障害)、認知症、抑うつに関する簡易スケールを持って、平成19年3月に再度スリランカを訪問する。 (2)Matara大学の学生の協力を得て、調査対象となる55歳〜85歳の住民(約200人)に上記アンケート用紙とスケールを配布する。スケール配布ならびにデータ収集と合わせて、仮設住宅内外で生活する被災民/非被災民に対し、PTSDと認知症に関連した聞き取り調査を継続して行う。 (4)第二回目の調査では、被災によってPTSDを発症した人と発症しなかった人のうち、PTSDの発症または増悪を引き起こす/起こした割合の比較、認知症発生の有無の比較を行う。この結果をもとに、被災当時の年齢、性別、宗教や健康・活動状態などを加味し、PTSDの発症または増悪、認知症に影響を及ぼす主要因について検討する予定である。
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