2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18510236
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
泉 美貴 Tokyo Medical University, 医学部, 准教授 (30228655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜垣 祐子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80189745)
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Keywords | 女性医師 / 離職 / 医師不足 / 男女共同参画 |
Research Abstract |
1.アンケート作成 全46問からなる多岐選択のアンケートで,第46問だけ自由記載とした. 2.アンケート発送 11月26日に,アンケートを郵送(12月10日締め切り).12月4日に督促状発送.東京医大:609人,川崎医大:832人 3.アンケート回収 東京医大:有効回答306人,50.7%,川崎医大:405人,49.4% 全体:711人,50.0% 4.アンケート解析 全体で54.9%が離職を経験していた.離職時期は医師になって10年以内が大多数を占めた。引退までの「生涯離職率」に相当する59歳までには,離職率は73%に上った.離職者の85%が最初の10年問に離職していた,離職の原因は,(1)妊娠・出産との両立が困難,(2)子育てとの両立が困難,(3)勤務環境の悪さがトップ3を占めた.離職前の勤務先は大学病院が圧倒的に多く次に、一般病院が多かった。離職経験のない「常勤医」と比較して、離職経験者は離職時に就労時間が長く、当直回数が多い傾向があった。「常勤医」は30歳代までは大学病院勤務が多いが、40歳代以降は開業が多くなった.子どなしは22%が離職,子供ありは77%が離職していた。離職者の過半数以上は学位や博士号がなかった.離職者の多い科は,内科,皮膚科,眼科,小児科などであった. 離職経験者のうち,常勤として復職したのは33%であった.離職者の85%は配偶者が医師であった.離職者の配偶者の42%は一日の家事時間が0分であった.離職者の72%が結婚や出産に拘わらず仕事を続けるべきと考えていた.子育ての障害となる因子として,(1)保育園などの整備不足,(2)労働条件,(3)体力が挙げられた.常勤の女性医師で,助手以上の役職に就いている医師は,12.4%,教授は1人もいなかった 5.結論 現状の離職を防ぐには最初の10年間をサポートすることが重要で,キャリアの初期に研鎖を積むことにより,女性医師が大学医学部での重要なポストにつくためのスタートラインに初めてつくことができる。
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Research Products
(1 results)