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2008 Fiscal Year Annual Research Report

数学・論理学における構成主義についての哲学的・歴史的研究

Research Project

Project/Area Number 18520025
Research InstitutionSenshu University

Principal Investigator

金子 洋之  Senshu University, 文学部, 教授 (60191988)

Keywords構成主義 / 数学の哲学 / 直観主義 / フレーゲ / ウィトゲンシュタイン
Research Abstract

数学や論理における構成主義は、特定の非構成的原理や規則の拒否や明らかな構成的原理ないし規則の採用という形で表立って示されることが多いが、構成主義的な思想は必ずしもそうした具体的原理の採否の形で示されるわけではない。それを例証するために、本年度はフレーゲとウィトゲンシュタインの数学論を対比し、そこからそれぞれの立場に構成的外観を与えているものが何であるかを探るという試みを行った。フレーゲは、一般に構成主義者とはみなされておらず、むしろ強固な実在論者と認定されることが多いが、それが一面的な評価であって、フレーゲの「言語的なものの優先テーゼ」、独特の数の導入方法、証明体系の特性等を考慮すれば、フレーゲに対しても構成的な読み方が可能であること、そしてその源泉が彼の言語観に求められることをまずは明らかにした。一方、ウィトゲンシュタインの初期の数学論はきわめて有限主義的であるが、そのような有限主義にいたる理由は、数学そのものに対する彼の見解と言うよりは、言語についてのきわめて実在論的なモデルの採用の結果であることを論証し、「構成主義」がどのような言語モデルを採用するかによって変容することを論じた。このことは、歴史的には構成主義がきわめて多様な発生点をもちうるということを示しており、単に個々の原理や規則のみに着目するのでは十分ではないことを示している。また、このような研究により、ブラウワーとフレーゲ、およびブラウワーとウィトゲンシュタインそれぞれの新たな接点もいくつか明らかになった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 対象としての数--フレーゲの数とウィトゲンシュタインの数2008

    • Author(s)
      金子洋之
    • Journal Title

      現代思想 2008年11月号

      Pages: 163-173

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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