2007 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本における人生問題の解釈と解決に関する宗教戦略の比較研究
Project/Area Number |
18520054
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
西山 茂 Toyo University, 社会学部, 教授 (00092528)
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Keywords | 人生問題の解釈と解決 / 宗教戦略 / 新宗教 / 大都市近郊農村 / 民俗宗教 / 既成宗教(仏教) / 教導システム |
Research Abstract |
本年度は、昨年度実施した質問紙調査の分析と、集中的な現地調査を行い、その成果を研究成果報告書にまとめた。 質問紙調査は、自由回答分のカテゴリー化を行った上で、調査会社に外注し、集計を行った。そして、今回は、調査対象者の属性を中心に分析を行い、今後、信仰実践や価値意職との関連を見ていく上での土台となる様な整理を行った。この調査は、立正佼成会という日本を代表する新宗教教団の在家役職者の属性、信仰などの実態を明らかにし、新宗教研究史上の重要な成果となったものと自負している。 地域調査は、昨年度の予備調査、資料収集をふまえ、福岡県筑紫野市塔原地区において、2007年11月23日〜25日にかけて、研究協力者6名を伴って行われた。調査に入る前には、夏期休暇等を利用して、資料の整理、調査対象者、調査項目の検討を行い、調査に備えた。そのため現地調査では、短期間ではあったが、効率的な聞き取りが行われた。大都市近郊農村における、多様な人生問題の存在と、それを解釈し解決する宗教の多層的な様態を実証的に明らかにしたという点で、初期の目的は達成されたものと考えている。 本年度は2年間の研究の締めくくりとして、研究成果報告書をまとめる作業も行った。教団調査、質問紙調査、地域調査の3つの側面から今回の研究を整理し、その成果と、今後の課題を明らかにした。限られた時間の中で書かれたため、分析としては不十分な面もあったが、2年間の研究成果をまとめ、今後の展開の方向を示唆したという点では、応分に満足できる成果であった。
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