2006 Fiscal Year Annual Research Report
バロック期ドイツ・プロテスタント教会音楽に関する神学論争の研究
Project/Area Number |
18520095
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 望 慶應義塾大学, 商学部, 助教授 (60282810)
|
Keywords | 音楽学 / バロツク音楽 / ドイツ・プロテスタント神学 / 敬虔主義 / ルター / 音楽史 / 音楽学 / ドイツ |
Research Abstract |
本研究は、1650〜1750年の間に、ドイツ・プロテスタント地域で繰り広げられた教会音楽に関する種々の神学的論争について、包括的に研究しようとするものである。当時の当時の音楽に関する一連の神学論争へのレスポンスを体系的に検証し、その系譜を明らかにしていくことを目標に、本年度は資料調査および研究に重点を置いて研究をおこなった。 1 資料研究 ・ハレ大学では現在、VD17プロジェクトの拠点が置かれ、17世紀の諸資料の完全デジタル化作業が進んでおり、その成果を利用することにより、非常に効率的な研究を行うことができた。8月にドイツを訪問し、同大学で資料調査を行うとともに、ハレ市フランケ財団図書館、ゴータ研究・州立図書館(エアフルト・ゴータ大学)、ヴォルフェンビュッテル・アウグスト公図書館などを直接訪問し、資料調査を行った。 2 現地研究者との研究協力 また、今回の研究にあたっては、フライブルク大学のコンラート・キュスター教授に包括的なアドヴァイスを受けることができた。また、ハンブルク近郊ヨークの牧師であるハンス=ハインリッヒ・タクトマイヤー氏は、音楽と神学に関する記録を包括的に収集しているが、同牧師を訪問して、現在の神学分野における敬虔主義研究の動向についてインタビュー調査を行った。 3 データ整理およびデータベース化 資料調査によって収集した資料をデジタル化し、データベースを行う作業を遂行した。データベース構築を進めていったが、テスト用のパソコンが故障したため、次年度の計画であったサーバ機を前倒しで本年度購入し、書誌データ以上の情報を可能な限り包括的に含む17〜18世紀の音楽理論関連総合データベース作成を進めていった。その前段階として、本年度はデータベースの基本設計を行っていった。データベース・ソフト、ファイルメーカーPro(R)を利用し、将来ネットワーク化が可能となるような使用で、データベースを構築する作業を行った。
|