2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520115
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
柴田 勝二 Tokyo University of Foreign Studies, 外国語学部, 教授 (80206135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村尾 誠一 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (20200256)
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Keywords | 日本古典文学 / 日本近代文学 / 表象文化 |
Research Abstract |
研究代表者柴田勝二は、次年度に予定されているシンポジウムにおける発表課題を意識しつつ、村上春樹と中上健次を対象とした研究をおこなった。出発時からの活動を主として、両者の主要作品を論じるとともに、とりわけ村上に対して世界各国でなされている研究・批評の状況を外国人研究者への取材などによって調査した。中上については、独自の作品風土をもたらした郷里である新宮を訪れ、作者と作品の背景に関する調査をおこなった。また08年3月には共同研究の相手であるパリ・イナルコを訪れ、シンポジウムに向けた具体的な内容・日程を検討した。それによって、09年度に開催されるシンポジウムは、本学で11月上旬におこなわれることで合意が得られた。フランス側の旅費等については、本科研の予算だけでなく、イナルコの予算、また日本研究に関わる別のGPでの招きという形を取ることによって、予算への過大な食い込みを抑える方針を取ることになった。 研究分担者村尾誠一は、同様にシンポジウムへの還元を意識して研究活動を行った。基本的には通常専門とする中世和歌の研究の推進だが、共同研究のテーマである、古典文化の現代への発信、就中、精読文化の発信、研究から発信へと経過する過程で依拠するパラダイムのローカル性という視点からの照射を常に念頭に置いた。当然のことながらフランス側のメンバーとの研究成果の交換は、その過程の報告も含めて頻繁に行われた。また、年度末に他の件で渡仏の機会を得たので、フランス側古典研究メンバーとの協議も行った。
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