2009 Fiscal Year Annual Research Report
米国大学図書館における日本語蔵書史の調査、及びその情報の利用、共有化ついての研究
Project/Area Number |
18520118
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
和田 敦彦 Waseda University, 教育・総合科学学術院, 教授 (90283225)
|
Keywords | 読書論 / リテラシー / 蔵書史 |
Research Abstract |
本研究の目的は、米国における日本語蔵書の形成について明らかにし、あわせて、関連する資料を整理、公開してゆくことにある。 本年度の活動は、米国図書館におけるグーグル・ライブラリ・プロジェクトを含めた蔵書デジタル化の状況について調査を行い、米国内の日本語蔵書への影響、さらにはそれによる日本の図書館、出版状況への影響関係について調査した。こうしたデジタル化プロジェクトが、日本語蔵書史や読書環境に大きな変化をもたらしつつあり、国内外の関心も高いためである。それらについての調査報告を米国内の主要研究図書館と交換、共有し、さらにその内容について国内の図書館総合フォーラム「"グーグル文化と日本"研究者、図書館の立場から」において報告、いくつかの論として同テーマについて公開した。また、米国内の日本語図書館、及び大学アーカイブズとの連絡体制を維持し、今後の関係資料の収集、公開体制を整えた。 また、図書や資料の所蔵、流通史をとらえるという研究方法について、より高度化、体系化するために、同テーマにそった資料調査、報告をまとめるとともに、図書館と連携した調査、研究体制の構築につとめ、共同して資料整理を進めていくスタッフの教育体制をも整えた。 さらに、図書の流通史をとらえるという観点から、地域における図書流通、所蔵に関する調査を進め、報告書としてまとめるとともに、そのデータのデジタル化や資料公開に努めた。 また、これら問題意識を共有する研究者とともに、研究会、および論文集の発行を前年度に継続して行った。
|