2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520220
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
梅内 幸信 Kagoshima University, 法文学部, 教授 (00145450)
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Keywords | グリム童話 / 日本古典落語 / ファンタジー文学 / 文化的変位 / 死神 / 歌う骨 / 日本昔話 / ペロー |
Research Abstract |
課題研究の2年目に当たる本年度の研究成果は、主として以下の3点である。 1.グリム童話・日本古典落語・アメリカ映像文化に関するDVD資料を収集した。 2.日本ヘルダー学会春季研究発表会で、シンポジウム「進歩・進化の思想-18世紀から現代へ-」の発表者として、「進歩を進化に連動させるファンタジーの智恵-ホフマンとグリム兄弟、そしてエンデ-」と題して研究発表を行なった。 3.研究課題に関する4本の論文発表を行なった。さらに、「グリム童話」2話の翻訳と「ファンタジー文学-SF-ユートピア文学」に関する翻訳1本を公刊した。 具体的研究成果: 1.ファンタジーの機能を、ホフマン文学、グリム童話、エンデ文学において考察し、2007年の「日本ヘルダー学会春季研究発表会でのシンポジウム」で研究発表した。 2.「新訳グリム童話二編-KHM192、197-」と題する翻訳を、鹿児島大学法文学部紀要『人文学科論集』第66号に掲載した。 3.グリム童話『手なし娘』と日本昔話『てっきり姉さま』を比較・検討し、この論文を『西日本ドイツ文学』第19号に発表した。 4.「ファンタジー文学-SF-ユートピア文学」に関するドイツ語論文を翻訳し、『かいろす』第45号に発表した。 5.「グリム童話における復讐の美学」というテーマで、グリム童話、『ニーベルンゲンの歌』、『モンテ・クリスト伯』、『恩讐の彼方』を中心に、比較・検討しながら「復讐の美学」について考察し、その論文を紀要第67号に発表した。 6.グリム童話『死神の名付け親』(KHM4)と『歌う骨』(KHM28)の「文化的変位」に関する論文を、ドイツ語で『VERBA』第32号に発表した。
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