2006 Fiscal Year Annual Research Report
「分離独立文学」を中心素材とするインド英語文学の全体像の構築
Project/Area Number |
18520228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tsuru University |
Principal Investigator |
大平 栄子 都留文科大学, 文学部, 教授 (20160616)
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Keywords | 英語 / 文学 / インド |
Research Abstract |
[基礎資料の収集] 1.デリーをフィールドとして、現在までに出版されている分離独立文学テクストおよび映画・テレビドラマ、民謡などを網羅的に収集し、分離独立文学の総体を把握した。 2.分離独立に関する最新の歴史研究書を集め、研究史の整理を行った。 3.デリー、アムリトサル、シムラ、チャンディーガルにて、分離独立についての体験および体験者から伝えられた物語について聞き取りを行った。 4.分離独立文学についての批評を網羅的に集め、研究史の整理を行った。 5.この課題に関連する研究を行っているインドおよびバングラディシュの研究者と共同研究に関する打ち合わせと意見交換を行った。 6.この課題に関連する映画の製作者と意見交換をした。 7.この課題に関連する企画「ベンガルフェスティヴァル」に参加し、この課題に関して企画者および参加者と意見交換した。 [分析と考察] 1.分離独立文学テクストにおいて反復されるテーマと忌避されているテーマを分類し、かつ、その相違の背景にあるものを分析した。 2.分離独立に関する最新の歴史研究書を検討し、従来の見解がどう修正されているか、あるいは争点となっているかを確認した。 3.分離独立文学についての研究史の整理を行い、問題点を整理すると同時に、最新の歴史的研究の成果とのすり合わせを行った。 4.コミュナリズムに対抗する女性モデルが描かれており、宗教紛争を超克するジェンダーの視点をもつヴィジョンが提示されているテクストとして、Bapsi SidhwaのIce-Candy-Manを分析した。 5.現代インド英語文学を代表するGitah Hariharanの文学にみられる主体的女性の身体の表象を分析し、「Githa Hariharanと『夜の幾千もの顔』-反逆と共謀の女たちの空間」という論文にまとめた。
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Research Products
(2 results)