2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520276
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
佐藤 普美子 Komazawa University, 総合教育研究部, 教授 (60119427)
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Keywords | 中国現代詩 / 中国新詩 / 詩意 / 1940年代文学 / 中国旧体詩詞 / 九葉派詩人 |
Research Abstract |
1.定例研究会活動の充実と会誌『九葉読詩会』第3号の刊行現代詩を読む定例研究会では、北京大学中文系副教授王風氏(金沢大学が外国人教師として招聰中)に参加を依頼し、主に1940年代昆明の西南聯合大学を拠点に活動した詩人(後に「九葉派」とよばれる)の作品を読んだ。これは、日中の研究者が共同して中国現代詩の読解にあたり、テーマを深めつつ共有する絶好の場となった。平成19年11,月には、「九葉派」の代表的詩人穆旦について、上海復旦大学中文系教授張新頴氏に関係論文の執筆を依頼し、穆旦特集を組む研究会誌『九葉読詩会』第3号を刊行した。同誌は、論文・箋注・エッセイ・翻訳等多岐にわたる研究スタイルにより、従来の中国現代詩研究にはない新たな視座を提供するものとして多くの現代文学研究者の好評を得た。今後も中国人研究者を交えた研究会活動及び研究会誌の刊行を継続したい。 2.民国期(1920〜1930年代)の新聞副刊の調査平成19年9月、関係資料(文学雑誌及び新聞の文芸欄)の調査・収集のため、主に北京の諸研究機関-北京大学図書館、北京国家図書館、首都師範大学新詩研究中心を利用した。その際、北京大学中文系高遠東副教授他関係者より研究指導及び専門知識の供与を受けた。特に1920年代末の『華北日報』副刊の現物閲覧により、主編楊晦を要とする文学サークルが20年代北京文壇(「京派」)の形成に大きな役割を果たしていることが明らかになった。
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