2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520289
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
栗林 均 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (30153381)
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Keywords | モンゴル語 / 元朝秘史 / 漢字 / 音訳 |
Research Abstract |
平成18年度には、次の研究を遂行した。 1.テキストのデータ入力。 『元朝秘史』の異本は(1)四部叢刊本、(2)葉徳輝本、(3)十五巻本の三つの系統に分かれる。本研究では、これらのうち四部叢刊影印本を底本として、モンゴル語を表記した漢字の本文(音訳)と、本文を構成するそれぞれの単語や語尾の傍らに逐語的に付されている漢語(傍訳)を計算機に入力し、電子化テキストを作成している。平成18年度においては『元朝秘史』音訳部分の漢字テキストの入力を完成して、校正を行っている。漢字表記テキストの計算機入力とその校正点検は、研究の中で最も時間と労力を必要とする作業となっている。研究経費の謝金(研究補助)は、主にこれにあてた。 2.テキストの校訂研究。 『元朝秘史』の現存の異本のうち、四部叢刊本と葉徳輝刊本の対校研究を行い、音訳・傍訳・総訳のすべての部分の異同を確認し、次の論文として公刊した: 栗林均「『元朝秘史』四部叢刊本と葉徳輝本との対校研究」『東北アジア研究』第11号、89-114頁。 これに加えて四部叢刊本と十五巻本の本文の異同の調査を行なった。 3.データベースと検索システムの開発。 『元朝秘史』の漢字音訳モンゴル語、ローマ字テキスト、傍訳漢語、出現位置からなるデータを互いに関連づけ、縦横に検索が可能なシステムを開発を行い、試作プログラムを作成した。
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Research Products
(2 results)