2007 Fiscal Year Annual Research Report
日独対照メディア言語学-言語記号と視覚的記号の関係に焦点を当てて-
Project/Area Number |
18520332
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
渡辺 学 Gakushuin University, 文学部, 教授 (00175126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 能里子 東京国際大学, 国際関係学部, 教授 (20275811)
甲賀 正彦 東京工芸大学, 芸術学部, 准教授 (90386904)
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Keywords | メーリングリスト / テクストデザイン / デジタルニューメディア / イメージ・リーディング / 携帯コミュニケーション / グラフィックデザイン |
Research Abstract |
年度の全般にわたり、日本語とドイツ語のテクストコーパスの作成・整備に先立って、研究状況の俯瞰と土台づくりに専念した前年度の成果を参照・展開しながら、国内外の文献データに当たって研究動向を適確に掌握することに腐心した。 研究分担者の岡本は、7月の国際語用論学会において研究発表を行い、某企業のメーリングリストの分析の結果、メールの多様な絵文字、記号、日本語の4種類の文字表記などの視覚的要素の使い分けを通してテクストによって伝えられる可能性のある摩擦を回避し、人間関係を維持し構築していく過程が解明された。これにより、言語記号と視覚的記号との関係究明において重要な示唆が得られたと言える。研究代表者の渡辺は、10月から11月にかけてチューリヒ大学に研究滞在し、海外共同研究者との意見交換や専門的コメントを求められての授業への参加を通じ、日独両言語の個別性と共通性にも特段の注意を払いながら言語記号と視覚的記号との関係やテクストデザインについての知見を深めるとともに、デジタルニューメディアを含むメディア言語学の専門圏域における資料収集を行った。また国内では、作品と書体の関係についての小規模なアンケート調査を実施した。分担者の甲賀も、11月と2月の講師を招待したうえでの「専門的知識の提供」(イメージ・リーディングと携帯コミュニケーションに関するもの)において、グラフィックデザインの視点から議論の深化への積極的な貢献を行った。 こうした一連の作業や相互の意見・情報交換を通じて、最終年度に向けた新たな目標設定が可能となった。
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Research Products
(9 results)