2006 Fiscal Year Annual Research Report
日韓対照役割語研究-相互翻訳と言語教育の視点から-
Project/Area Number |
18520341
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagasaki University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
鄭 惠先 長崎外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40369856)
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Keywords | 役割語 / 翻訳 / 言語教育 / 性別 / 年齢 / 方言 / ストラテジー |
Research Abstract |
本研究は2004年からはじまったもので、日韓対訳資料の分析を続けるとともに、2004年、2005年、2006年の3年間にわたって、日韓両国で意識調査などを行ってきた。最初の研究結果は、「日本語と韓国語の役割語の対照-漫画の登場人物に対する意識調査結果をもとにして-」という題目で、2004年9月に「第10回韓国日本語学会学術発表会」で発表された。ここで本研究の意義を確かめた上で、さらに調査・研究を続け、2005年10月には「日本語と韓国語の役割語の対照-対訳資料から見る翻訳上の問題を中心に-」という題目で、「社会言語科学」第8巻第1号に論文が掲載された。 それに先だって、2005年6月には、「関西言語学会第30回記念大会」でのシンポジウム「対照役割語研究への誘い」に発題者として参加し、「日韓対照役割語研究-その可能性を探る-」という主題で発表を行い、この内容は2006年発行する『Kansai Linguistic Society 26』に掲載された。このシンポジウムの内容は、論文集としてまとめられ、『役割語研究の地平』という書名で2007年中旬発行予定である。 2005年度韓国で行われた方言イメージ調査に合わせて、2006年11月には、日本で同様の方言イメージ調査を行った。その結果、前年度の論文で比較対象とした井上(1980)での方言イメージの意識調査結果に変化が見られたことが明らかになった。この調査結果は、2007年3Aに韓国で行われた第15回韓国日本語学会で「方言イメージの日韓対照」という題目で発表された。 今後の予定としては、3月の口頭発表で紙面や時間の都合上取り扱うことができなかった内容を含めて、さらに調査結果を具体化・細密化し、韓国日本語学会発行の学術雑誌の『日本語研究』への投稿を準備中である。
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