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2006 Fiscal Year Annual Research Report

和刻本『笑府』四種の流布状況および所収語彙等に就いての総合的研究

Research Project

Project/Area Number 18520351
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTokyo Gakugei University

Principal Investigator

荒尾 禎秀  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20014813)

Keywords和刻本『笑府』 / 半紙本『笑府』 / 小本『笑府』 / 『刪笑府』 / 後印本
Research Abstract

和刻本『笑府』のうち、まずは成立が江戸期であるもの3種類について書誌調査を行った。これを、(1)半紙本、(2)小本、(3)刪笑府本と称すと、全国の30近い図書館の蔵書を調査した結果、(1)は13本実見して初印本のほか7種類の後印本が、(2)は28本実見して初印本のほか6種類の後印本が、(3)は20本実見して初印本のほか3種類から6種類の後印本があることを確認した。(1)の初印本は初期段階で改修されたが、(2)(3)は改版は行われておらず、それぞれ同一の板木によりながら、明治期にまで出版されている。内部徴証からはそれぞれなお数種の後印本が認められる可能性がある。
このように和刻本『笑府』は江戸時代に3種類がつくられ、それぞれが何度も印刷されていることから、それぞれが極めてよく行われていたことが、本研究によって明らかとなった。
これらの板木の状態はさほどよくはなかったようで、漸次に摩滅欠損が認められる。盛行と板木の劣化が原因で、明治期に新たなる(4)活字本『笑府』が出現したものと推測される。
書肆や題簽の状態などから見て、(1)から(3)の3者の出版は複雑に交錯するところがあり、その状況と事情については今後の課題である。
各テキストにおける左右に付け仮名を持つ語を中心とした語彙リストは、中途まで作成されている。その完成と、この語彙表に基づく日本語学的考察は次年度の課題である。

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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