2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520353
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蜂矢 真郷 大阪大学, 文学研究科, 教授 (20156350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金水 敏 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70153260)
岡島 昭浩 大阪大学, 文学研究科, 助教授 (50194345)
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Keywords | リサイクル語 / 役割語 / 位相 / 文体 / ピジン日本語 |
Research Abstract |
前回の研究(平成15〜16年度基盤研究C「文献に現れた述語形式と国語史の不整合性について」)を発展させる形で行なっている本研究であり、幽霊語・リサイクル語といったものの辞書作成を目指しているが、今年度は、そのための用例採集を、近世・近代の文語文・韻文・作文参考書等から行なった。これらは、いずれも、当代の口語とは異なる用語の現れやすい文献であり、本研究にとって重要な文献である。今年度の研究の中で、来年度以降、中心として用例を採集してゆくべき文献を絞ることも行った。 なお、近代の唱歌については代表者 蜂矢真郷の論文がまとまった成果を示している。また、分担者 金水敏の役割語についての論考も、本研究によるところが多い。さらに分担者 岡島昭浩の論文も、『今昔物語集』の語彙を芥川龍之介などが復活させて使ったというものである。 また、上記のほかに、演劇の用語についても、当代の用語とは異なるものを中心に用例を採集している。演劇は、小説などに比して、せりふによる人物造形がなされる度合いが強いので、やはり当代の口語とは異なる用語が現れやすい。また、古い時代を舞台としているものも多く、このことも、本研究における重要な文献となりうるものであり、用例採集を行う所以である。 なお、この科研費による研究の成果ならびにこれに関する諸情報は、ホームページ(http://www.let.osaka-u.ac.jp/jealit/kokugo/fuseigo/)に示しており、今後も増補を続ける予定である。
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Research Products
(11 results)