2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520353
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蜂矢 真郷 Osaka University, 文学研究科, 教授 (20156350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金水 敏 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70153260)
岡島 昭浩 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (50194345)
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Keywords | リサイクル語 / 役割語 / 位相 / 文体 / 文語 / ピジン日本語 |
Research Abstract |
前回の研究(平成15〜16年度基盤研究C「文献に現れた述語形式と国語史の不整合性について」)を発展させる形で行っている本研究であり、幽霊語・リサイクル語といったものの辞書作成を目指しているが、今年度は、そのための用例採集を、近世・近代の文語文・韻文・作文参考書等から行った。これらは、いずれも、当代の口語とは異なる用語の現れやすい文献であり、本研究にとって重要な文献である。それに基づき、いくつかの研究論文を公表した、あるいは、公表の予定である。とりわけ、それらの研究論文の中で、古代語が近世・近代等に変形したものについて、そのいくつかのモデルについて検討し、それらの変形の方式のいろいろが語構成論においてどうとらえられるかについて述べた。今後も、研究論文として公表できる見通しである。 また、上記のほかに、演劇の用語についても、当代の用語とは異なるものを中心に用例を採集している。演劇は、小説などに比して、せりふによる人物造形がなされる度合いが強いので、やはり当代の口語とは異なる用語が現れやすい。また、古い時代を舞台としているものも多く、このことも、本研究における重要な文献となりうるものであり、用例採集を行う所以である。 なお、この科研費による研究の成果ならびにこれに関する諸情報は、ホームページ(http://www.let.osaka-u.ac.jp/jealit/kokugo/fuseigo/)に示しており、今後も増補を続ける予定である。
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