2008 Fiscal Year Annual Research Report
計量的言語使用研究のためのマルチメディア・コーパスの開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
18520355
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石井 正彦 Osaka University, 文学研究科, 准教授 (10159676)
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Keywords | 日本語 / コーパス / マルチメディア / 言語使用 / 計量言語学 |
Research Abstract |
本研究は、実際の言語使用場面を記録した「映像・音声データ」と、そこで発話された「言語データ」とを同期させ、相互に双方向から検索することのできる「マルチメディア・コーパス」を作成・利用することによって、大量データを使用した計量的・実証的な言語使用研究の可能性を検討・追究することを目的とする。今年度の研究成果は、以下のとおり。 1.「テレビ放送のマルチメディア・コーパス」(試作版)の完成使用許可を得た国立国語研究所「テレビ放送の語彙調査」データ(NHK分)を用い、各標本の単位語ごとに、それを含む文に対応する映像・音声データの位置情報を付与して、単位語からそれを含む文の映像・音声データが検索できる「テレビ放送のマルチメディア・コーパス」を試作した。 2.マルチメディア・コーパスを用いた言語使用研究の実践上記マルチメディア・コーパスを使って、どのような言語形式がどのような言語使用場面において使用されているかを、とくに非言語行動情報(話者の視線や身振りなど)との相関として、番組情報(番組のジャンル、話題、場面など)、話者情報(番組での役割、性別、年齢など)をも考慮しながら、計量的に分析した。 3.漫画コーパスを用いた言語使用研究の試行 上記マルチメディア・コーパスにおいてもなお困難な、非言語行動から言語形式を検索する方法の開発のために、漫画のマルチメディア・コーパスを作成し、とくに、登場人物の表情からその発話に現れる言語形式を検索するための、表情のコード化を試みた。
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Research Products
(3 results)