2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520363
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
鈴木 豊 文京学院大学, 外国語学部, 教授 (70216456)
|
Keywords | 連濁現象 / ライマン / 「姫考」 / 『古事記』 / 非連濁規則 / ライマンの法則 / 連濁の起源 |
Research Abstract |
連濁に関して総合的に研究を進めるうえで必要不可欠な先行研究のリストを作成した。公表済の鈴木豊(2006)「近代以降連濁研究文献目録(1883-2005)」(『文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要』第5号)の補訂作業を行った。文献目録補訂作業の中心は学会発表資料や海外で発表された論文の収集が中心である。また平行して「連濁・非連濁規則一覧」の補訂作業と連濁語のデータベース化も進めた。18年度の連濁に関する論文および口頭発表は以下のとおりである。 [1]鈴木豊(2007)「ライマンの日本語研究」,『文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要』第6号,pp.225-239文京学院大学総合研究所 [2]鈴木豊(2006)「姫考続貂-『古事記』における「ヒメ」と「ビメ」-」(第5回アクセント史資料研究会拡大研究発表会における口頭発表) [1]ではライマンの日本語研究の全体像を明らかにし、連濁研究の位置付けについて考察した。ライマンの1993年の口頭発表の記録であるライマン(1895)の全文の翻刻(英文)とその翻訳も付した。ライマンの連濁の起源に関する説について特に詳しく考察した。[2]では『古事記』中の「ヒメ」「ビメ」を後部成素にもっすべての語について、その全部成素の音声的環境について調査した。その結果全部清楚末の濁音は連濁を妨げる(例外なし)、全部清楚中の濁音もそれに準ずる(少数の例外あり)という結論を得た。
|