2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを利用した英語の結果構文についての意味統語論的研究
Project/Area Number |
18520381
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大庭 幸男 Osaka University, 文学研究科, 教授 (90108259)
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Keywords | 結果述語 / 結果構文 / 結果句 / 非対格動詞 / 非能格動詞 / 他動詞 / 小節 / 直接目的語構文 |
Research Abstract |
結果構文の典型的な例は、主語+動詞+目的語+結果述語からなる。本研究では、まず他動詞、非能格動詞、非対格動詞を伴う結果構文の統語的特徴をみたのち、動詞と結果述語の間に見られる意味的関係を考察した。特に、今年度は結果述語として形容詞句が生じた場合と前置詞句が生じた場合とでは、どのような意味の違いがあるかについて考えた。取り上げる結果述語は「死んだ」を意味するdead、 to deathと「眠くなる、眠った」を意味するsleepy, to sleepである。 (1)a. They shot him dead. b. They shot him to death. (2)a. The lunch made her sleepy. b. I still put myself to sleep by thinking about the event. 具体的な作業は、インターネット上でオンラインによりBritish National Corpusにアクセスして、結果構文に生起している結果述語のdead, to deathやsleepy, to sleepを検索した。さらに、これらの結果述語に生起する動詞の種類とその頻度数を網羅的に調査した。 その調査結果を分析して、同じような結果状態を示すにもかかわらず、形容詞句と前置詞句の場合では、動詞による影響の仕方が異なることが分かった。このような動詞と結果述語の意味関係は、次の仮説を立てることによって説明できるのではないかという結論を得た。 (3)形容詞句は動詞の表す行為の影響を受けた目的語の直接的な結果状態を表すのに対して、前置詞句は影響をけた目的語の間接的な結果状態を表す。 研究成果は、項目11に記載した「結果構文の動詞と結果述語の意味特性について」にまとめた。
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