2006 Fiscal Year Annual Research Report
コーパスを用いた押韻俗語表現の音韻的反復とテクストにおける語句反復に関する研究
Project/Area Number |
18520382
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡部 眞一郎 大阪大学, 言語文化研究科, 教授 (90116145)
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Keywords | 反復 / テクスト研究 / コーパス / 押韻俗語表現 / 音韻的反復 / 語句反復 / 文体 / ナラティヴ理論 |
Research Abstract |
本研究課題の目的はコーパス・データベースを利用して、言語における「反復」の用法と機能について研究することにある。具体的には、音韻的レベルにおける反復要素である脚韻に基づく押韻俗語表現ならびに同一語彙、語句の繰り返しである語句反復についてテクストにおける実際の使用例に基づいて研究することを目的としている。 平成18年度の研究実績としては、 (1)各押韻俗語表現について、より詳細な文法的情報、語源的情報を組み込み、同表現に関するできるだけ多くの文献、辞書を収集することにより押韻俗語表現のコーパス・データベースの完成度を高めている。 (2)語句反復のナラティヴ理論との関わりを聖書の具体例を用いて論じた論文"Repetition in English and Japanese Text : A case study of how the proper name Jesus is repeated"を刊行発表(大阪大学大学院言語文化研究科発行、平成18年5月25日)したこと。 (3)上記論文で示した基本的枠組みに基づいて、小説、学術論文、新聞記事等の異なるジャンルのテクストにおける反復の用法と機能について考察、分類整理を進めた。その研究成果は北欧英語学会第十回(平成19年5月24日より5月28日までノルウェーのベルゲンにて開催)で口頭発表(同学会により採択済み、題目"Repetition and the Theme of a Text")する予定である。 以上のように、平成18年度は、とりわけ(3)の研究成果発表の準備段階としてテクストの主題を示す指標としての語句反復の用いられ方は小説、学術論文、新聞記事等、の異なるジャンルのテクストにおける語句反復の用法と機能について、多角的な分析を進めてきた。
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Research Products
(1 results)