2008 Fiscal Year Annual Research Report
英語の時制と現在完了形のメカニズム及び使用原理に関する研究
Project/Area Number |
18520384
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
後藤 万里子 Kyushu Institute of Technology, 大学院・情報工学研究院, 准教授 (20189773)
|
Keywords | perfective / Imperfective / The English Present Tense Morpheme / Futurate Progressive / Modality / The Simple Present / The English Present Perfect Progressive / The Etymology of the English Progressive / The English Tenses |
Research Abstract |
平成20年度は、3年間の研究の締め括ると共に、次の研究を進める上で、18年度及び19年度でやり残した細部を詰めることに取り組んだ。 前半の2つの論文では、特に現在進行形の形式を持つ、1)He is leaving tomorrow,2)He is going to leave tomorrow,3)He leaves tomorrow、及び4)He will leave tomorrowといった、英語の未来表現は、全て現在形であり、それぞれ、現在、(1)完了に向かって、或いは(2)不定詞以下の出来事の実現に向けて進行したり、(3)既に予定として成立している事態、(4)現在の推測、など、何らかの意味で現在の事柄を表すことを論じた。 後半は、現在完了進行形について取り組み、進行中の出来事の内実現した部分の結果としての現在の状態を表す形であることから、現在完了形との役割分担のあり方について、歴史言語学の研究成果に照らしつつ、完了形と進行形の組み合わさり方について論じ、2つの学会で発表した。この研究は特に、日本学術振興会外国人招聘研究者(短期)の制度で招聘したテキサス大学のDrinka博士、及び広島修道大学の水野和穂氏とのやり取り及び学会でのワークショップをやる中で進み、『月刊言語』、学会プロシーディングの読者など、会場からのfeedbackと共に反響を感じることができ、文法書の礎となった。 更に、これまでの3年間の研究で論じてきた、現在形の形態素のあり方と現在進行形の統語的・意味論的・語用論的ありかたが、通時的・類型論的・共時的な角度から捉えても矛盾がないことを最後の紀要論文で検証できた。特にケルト語由来の北方表現として古くからあった口語表現から進行形が発達したと考えると、英語独特の同構文の意味的統語的性質を、捉えることが出来る可能性が高いことを論じた。
|
Research Products
(6 results)