2007 Fiscal Year Annual Research Report
項目応答理論と構造方程式モデリングを用いた英語教育効果の検証
Project/Area Number |
18520422
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
斉田 智里 Ibaraki University, 人文学部, 准教授 (50400594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 邦彦 茨城大学, 人文学部, 准教授 (60310992)
野口 裕之 名古屋大学, 教育学研究科, 教授 (60114815)
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Keywords | 英語力 / 項目応答理論 / 構造方程式モデリング / 高校生 / 大学生 / 教育評価 / 語彙力 / 学習指導要領 |
Research Abstract |
平成19年度は,データの分析を進めると同時に構造方程式モデリングの研究を深めた。データの分析については,等化用テストをさらに100名以上に実施し,合計500名近くの受験者を得ることができた。受験者データを統合・分析して,3つのプレイスメントテストの等化を行ったところ,3つのテストの困難度平均値に違いが見られたが有意な差ではなかった。領域別に検討すると,リスニング領域やリーディング領域に比べて文法領域が易しいことがわかった。また3つのテスト間で,リーディング領域やリスニング領域の困難度にかなりばらつきがあることもわかった。等化後の項目特性値を用いて入学者の能力値を推定したところ,平均値は年々低下傾向にあることがわかった。一方,領域別にも別途等化を行って領域別の能力値の経年変化を調べたところ,リスニング力が年々向上していることがわかった。カリキュラム変更による教育改善の効果を検討するために,授業評価データに構造方程式モデリングを用いて分析を行った。満足度においては,新カリキュラムのプラスの影響が有意に表れていることが示された。本分析結果を全国英語教育学会大分大会で発表した。1000語から8000語までの頻度の語彙について,語彙テスト項目特性値を共通尺度上で推定し,語彙力の伸びを客観的な指標で示すことができた。語彙テスト項目の頻度と困難度を品詞別に分析したところ,動詞の困難度平均は,名詞や形容詞より高いことがわかった。また,動詞は頻度が低くなるにつれて徐々に困難度が高まるが,名詞は4000語レベルを超えるころから,形容詞は5000語レベルを超えるころから逆に困難度が低下傾向を示し,8000語レベルに至って若干上昇傾向に転じていることもわかった。構造方程式モデリングの研究を深めるためや英語教育に関する最新の情報を得るために各種研究会に参加した。(760語)
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Research Products
(2 results)