2007 Fiscal Year Annual Research Report
中学・高校の日本人教師のための信頼性・妥当性の高いライティングの評価規準作成
Project/Area Number |
18520423
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
望月 昭彦 Teikyo University, 文学部, 教授 (30219969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 章 筑波大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (30205132)
磐崎 弘貞 筑波大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (50232658)
鈴木 基伸 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 教授 (50321443)
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Keywords | 英語教育 / 評価論 / ライティング・テスト / 評価基準 / タスク実現度1 / タスク実現度2 |
Research Abstract |
平成19年度は、研究第1年目の研究に引き続き、第2年目も研究発表及び、ライティングの熟達度テストの評価基準のレベル、記述子、模範例の作成と確定、評価者訓練のために、研究会を5月26日、7月14日、8月31日、10月20日、12月8日、2月23日の6回にわたり毎回、4〜5時間程度、開催した。筑波大学附属駒場高校2年生165名、茨城県立竹園高校1年生80名等、計7校、635名を対象に6月から夏休み前までの期間に英語熟達度テスト(文法、語彙、整序問題、読解、計47問、マーク式解答50分)、ライティング・テスト(文レベルの問題3問(Q1.1,Q1.2,Q1.3)を10分間、談話レベルの問題2問を15分ずつ、30分、記述式、合計40分)(WTと略)を実施した。実施後、熟達度テストは筑波大学の研究分担者の元へ、WTは各研究者へ送付してもらった。前者は、筑波大博士課程の学生に短期雇用で採点を依頼したが、ソフトの不具合が続き、平成20年2月中旬に終了した。後者のWTは、研究代表者が評価基準、記述子、模範例を作成し、研究会で議論し、まとめて行った。10月から2月まで研究会で評価者訓練を行った。1人の研究分担者が博士論文執筆のために分析できず、3人の研究者が517名のデータを使い、SPSS12.OEにより分析を行った。時間的制約から、文レベルの問題3問のみ扱い、総合的評価「タスク実現度1」(Tr1)、指標「文数」(S)、「語数」(W)のみ分析した。熟達度テストの結果により上位群(約27%)137名、中位群(46%)245名、下位群(27%)135名に分けて分析した。その結果、分かったことは、以下の通り。Tr1(レベル0〜5までの6段階)について:Q1.1、Q1.2,Q1.3の評価者訓練及び交渉により評価者間信頼性は0.97,0.96,0.97となった。Q1.1(謝礼を書く機能)は、定型的表現で易しすぎて上、中、下位群を弁別できなかった。Q1.2(遅刻した言い訳の機能)は、熟達度レベル間で弁別できた。Q1.3(理由を述べて勧誘する機能)は、熟達度レベル間で弁別できた。文数について:Q12は最も多く、1.3が文数が最も少なかった。Q1.1は熟達度レベル間で弁別できなかったが、Q1.2、Q1.3は弁別できた。語数について:Q1.1では上・中位群で弁別できなかったが、Q1.2、Q1.3では、弁別できた。熟達度とTr1、文数、語数の相関については、分析したが省略する。この春休みから夏休み前まで談話レベルの作文の分析的評価、指標による採点を終了の予定。来年度6月から夏休み前までに国立中学1校、公立中学4校、2年生、計約500人を対象に共通問題を含む熟達度テストと本年度と同じライティング・テストを実施する予定である。
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Research Products
(9 results)