2006 Fiscal Year Annual Research Report
小学生の英語の単語習得と読み能力に関する研究ーローマ字・国語力との関連からー
Project/Area Number |
18520450
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
アレン 玉井 光江 文京学院大学, 外国語学部, 教授 (50188413)
|
Keywords | 小学校英語 / ローマ字 / 単語習得 |
Research Abstract |
小学校の英語活動では、その導入当初から英語の「読み」「書き」の取り扱いについては大変慎重で、積極的にはすすめられていなかった。しかし、英語活動の普及にともない、特に高学年に対してはある程度の文字指導が行われている。本研究では効果的な文字指導を模索し、(1)ローマ字知識とアルファベット知識の関係、(2)英語の単語認識能力の構成要素について調査した。 東京のある公立小学校を研究サイトとし、効果的なアルファベットの教え方を開発するとともに、アルファベットと単語認識力の関係などについて研究をすすめた。当該小学校は小・中一貫教育に取り組む学校で、5、6年生には教科担任制が実施され、中学校の教員による学科指導が行われている。この5、6年生(37名)を対象に(1)アルファベット大文字、小文字の指導と(2)英語の音韻認識能力の発達を目標として毎週30分の指導を行った。また上記の研究を遂行するため、授業を行う前にアルファベット知識(大文字を中心)、英語の音韻認識能力を測るテストを2種類pretestとし、約半年後に、まったく同じテストをposttestとして実施した。さらに国語のテスト、小文字テスト、ローマ字テストを加えて測定した。その結果、アルファベットのテスト(t=3.17,df=26,p=.004)、音韻識別能力テスト(A)(t=3.13,df=29,p=.004)、音韻識別能力テスト(B)(t=5.25,df=29,p=.000)と、全てのテストで統計的に有意差があり、被験者はそれぞれの能力を有意に向上させたことが判明した。また語彙認識テストの結果と高い相関係数を示すのはローマ字能力(r=.87)、小文字能力(r=.78)、国語能力(r=.57)であった。
|
Research Products
(1 results)