2006 Fiscal Year Annual Research Report
パーシャルイマージョンの効果研究:良い学習者のアウトプット産出とスピーキング能力
Project/Area Number |
18520453
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
緑川 日出子 昭和女子大学, 文学研究科, 教授 (10245889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ロブソン G 昭和女子大学, 文学研究科, 教授 (90195917)
杉橋 朝子 昭和女子大学, 人間文化学部, 講師 (40445614)
若林 茂則 中央大学, 文学部, 教授 (80291962)
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Keywords | パーシャルイマージョン / 海外留学プログラム / アウトプット / 学習の個人差 / スピーキング能力 / 文法能力 / 手続き的知識 |
Research Abstract |
研究第一年度は、以下の研究活動を行った。 1)研究データの収集被験者とマッチトペアー・コントロール群の英語能力テスト、性格検査、出発前の言語データの収集を行った。さらに、9月に出発した被験者のディスカッション・データ2回分、6ヵ月後の英語能力テストのデータを収集した。 2)本研究では、18ヶ月のデータ収集とその分析の方法論を精査に研究するため、平成18年4月まで収集した本研究のパイロットデータの分析を行った。その結果、次のことが明らかになった。 (1)性格、学習の動機、不安傾向のうちパーシャル・イマージョン(海外留学で授業のみ英語、生活は日本語による)外国語習得に最も影響を与えるのは、性格(神経質気質、非社交性、自閉傾向)であることが分かった。 (2)性格とスピーキング能力の関わりについては過去の研究データがあるが、筆記テストとの関係についてはこれまで明らかにされていなかった。しかし本研究ではTOEICスコアと性格の相関関係が明らかになった。 (3)英語能力の伸長は性格(神経質気質、非社交性、自閉傾向)と相関関係は反比例することが明らかになった。 以上の結果を基に、本研究の被験者群とマッチトペアー・コントロール群について主に性格を中心にスピーキング能力の伸長との関わりについて研究を深めることを確認した。 (4)継続的に収集したディスカッションデータの一部を分析して、パーシャル・イマージョンの環境の中で文法能力の発達過程を示すデータ(時制、wh-(疑問詞・関係詞)の機能の発達過程)を確認した。 3)本研究における言語データ収集の場が本学ボストン校であるため、収集したデータの分析法と平成19年度のデータ収集と分析法に関して、平成19年3月にボストンで2名の現地研究協力者と共に研究会議を行った。
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