2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520455
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 朝子 武蔵工業大学, 環境情報学部, 教授 (80298017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 典子 日本大学, 経済学部, 教授 (80203157)
島本 たい子 関西外国語大学, 短期大学部, 助教授 (40331714)
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Keywords | エジンバラ大学多読部門 / 多読教材 / 多読実践 / 英語のインプット / 多読アンケート調査 / 読み聞かせ |
Research Abstract |
平成18年度の研究は、英語の多読に関する文献収集と多読授業の実態のアンケート調査を行った。研究目標とそれに対する実績は以下のとおりである。 (1)本調査に資する文献研究に関しては、本、論文を通して文献を収集しファイルにまとめた。英語力を増すためには多量の英語のインプットが必要であることが確認された。2006年8月8日〜20日にかけて英国の大学を訪問した。エジンバラ大学では付属機関IALS(Institute for Applied Language Studies)における多読部門の代表にインタビューし、多読学習の必要を再確認し、豊富な多読教材資料を閲覧する。ケンブリッジ大学では、日本の大学生の授業を参観し、そこでは1にも2にも3にも読むことの重要性が説かれていた。スオンジー大学のMeara教授との対談で、英文理解に必須である語彙の習得に、多読は欠かせない要素であることを再確認した。 (2)英語力を高めるためには多読の実践が必要であると上記の文献調査でも判明したのであるが、日本の英語教育現場において、どの程度の「多読もしくは多読に類する授業」の実践が行われているかの現状を調査すべく、2006年7月までにアンケート調査紙を作成し、10月に小学校(200校)、中学(200校)、高校(200校)、大学(300校)にアンケートを依頼した。全体の回収率は3割強であった。多読の形態は様々であるが、「実践している」という回答は、小学校で80回答のうち14回答、中学で73回答のうち22回答、高校では65回答のうち45回答、大学では100回答のうち37回答であった。小学校では「読み聞かせ」の形態が多く、中学では生徒に教科書以外の教材を読ますことができない理由として、英語の授業時間が3時間では無理であるという意見が多数を占めていた。すべての現場において、各教員が置かれた状況で「多読」に取り組んでいる姿勢が伺われた。
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