2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520509
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
石井 正敏 Chuo University, 文学部, 教授 (10107469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 耕策 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 教授 (40137881)
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Keywords | 東アジア / 博多 / 張宝高 / 新羅 / 遣唐使 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、研究課題に則した文献と考古両面からの研究を進めた。 文献研究では、研究代表者石井正敏は『宋史』『高麗史』を中心に史料収集を進め、日本側の重要史料である『異国牒状記』の釈読と内容の研究を行った。研究分担者濱田耕策は、『三国史記』 『三国遺事』や朝鮮半島に遺存する金石文などにみえる新羅の遣唐使についての研究を進めた。 遺跡調査では、日本側出発地として重要な位置を占める博多(福岡県)周辺の現地調査を実施した。特に日宋貿易の主要な舞台となった博多遺跡群について精査した。また日本人の入唐に助力した新羅人張宝高(張保皐)についての研究の盛んな韓国釜山市に出張し、国利海洋大学校張保皐研究所を訪ねた。所長の説明を受け、貴重な出版物を入手することができた。あわせて古代の日本の中国渡航ルートにあたる金海付近の現地調査を実施した。 2008年2月2日には研究会を開催し、代表者・分担者ならびに協力者の参加を得て、それぞれの研究成果について次の報告と討論を行った。濱田耕策「新羅の遣唐使」、近藤剛「韓国張保皐研究所の概要と釜山周辺遺跡の調査」、河辺隆宏「博多遺跡群」、石井正敏「平成19年度における調査・研究」。報告・討論のあと、次年度の研究計画について検討した。 平成18・19年度の調査・研究により、課題に掲げた中国渡航者の比較研究が可能になったと思われる。現在、来年度の研究報告書作成に向けて、上記の研究と調査の成果をPCに入力し、データベース化を進めている。
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