2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520509
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
石井 正敏 Chuo University, 文学部, 教授 (10107469)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 耕策 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 教授 (40137881)
|
Keywords | 高麗 / 宋 / 遣新羅使 / 杭州 / 明州 / 鞆の浦 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、文献史料の蒐集と現地調査を実施した。そして今年度が最終年度にあたるため、通常の研究会のほかに、研究を総括するための研究会を開催した。 1、現地調査 (1)石井正敏が韓国・高麗大学に招聘された機会に、一時高麗の王都となり、また高麗から中国へ渡航する際に重要な地点である江華島の調査を実施した。 (2)国内ルートの調査のため、万葉集巻15の遣新羅使歌にあらわれる、現在の広島県福山市の靹の浦の現状調査を行い、遣外使節が用いたルートの一端について知見を深めることができた。 2、研究会の開催 (1)高麗大学准教授李鎮漢氏を招き、高麗と宋との関係についての報告を受けた。特に高麗から宋への渡航ルートや高麗貿易に従事する宋商人に対する考察からは、有益な知見を得ることが出来た。 (2)中央大学人文科学研究所と共催 榎本渉氏を招き、明州(寧波)・杭州などの現状と宋代の様子の復元等について勉強した。また遣唐使以来、日本人の中国入国の窓口となっていた蘇州の石刻地図の拓本を披見する機会をもった。なお同拓本はかつて石井正敏が代表者を務めて調査にでかけた際に入手したもので、日本でも数少ない貴重な史料である。 (3)京都において代表者・分担者・協力者による研究総括研究会を開催した。それぞれ3年間の研究成果について報告し、あわせて成果を今後どのような形で発表していくか、などについて意見交換を行った。
|