2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520538
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
水野 直樹 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40181903)
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Keywords | 朝鮮 / 植民地 / 住民登録 / 戸籍 / 民籍 / 名前 |
Research Abstract |
日本の植民地支配期の朝鮮における住民登録制度の始まりと見ることのできる民籍制度(1909年民籍法にもとづいて編製)の実態を解明するために、その前の時期の朝鮮戸籍と比較するという方法で研究する計画を立て、そのために、京都大学の保管されている朝鮮戸籍を調査した上で、それと比較対照のできる地域として全羅北道鎮安郡を選んだ。2度にわたって同郡の面事務所を訪れ、植民地期の民籍(現在は除籍簿として保管)の閲覧を申請したが、自由な閲覧は許可されず、一部の除籍簿を閲覧したにとどまり、植民地化以前と以後とを比較対照し得る資料を見出すことができなかった。 そのため、民籍(のち戸籍)を住民登録のシステムとして把握するために、その全般的な特徴を一次資料である民籍にもとづいて明らかにするとともに、それに登録される姓名に関わる政策の実態を検討する方法をとることとした。鎮安郡の面事務所で除籍簿の閲覧と一部の撮影を行なったほか、韓国の成均館大学東アジア学術院などが収集している民籍から必要部分を複写した。 これと並行して、当時の刊行物・雑誌・新聞から関係記事を調査・収集した。 民籍制度そのものについては論文を作成するに至らなかったが、朝鮮人の名前に関わる政策を明らかにする研究の一環として、1940年に実施された「創氏改名」に関する口頭発表を韓国・延世大学でのシンポジウムで行ない、それにもとづく論文(韓国語)を発表した。
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Research Products
(1 results)