2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520539
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
萩原 守 Kobe University, 国際文化学研究科, 教授 (20208424)
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Keywords | モンゴル法制史 / 清王朝 / 法典 |
Research Abstract |
本研究「内モンゴルに対する初期の蒙古例と清朝法制史」は、4年計画で、崇徳3(1638)年のモンゴル文法規(北京・国家図晝館所蔵)、康熙6(1667)年のモンゴル文法典(北京・中国第一歴史档案館所蔵)、康熙35(1696)年のモンゴル文法典(ウランバートル・モンゴル国立図晝館所蔵)の計3点の初期蒙古例法典を読解整理し、清朝前半期における内モンゴルへの立法のありようと、清朝蒙古例の起源を問う、という目的を持っている。 3年目に当たる平成20年度の計画としては、まず、にれまでに引き続いて中国で出版されている清末期から中華民国期における内モンゴル地域の地方誌史料を収集することがあった。にれは予定通りに進み、『内蒙古史志』のシリーズをほぼ全てそろえることができた。さらに科研費では金額が不足したため、大学の一般研究費で、清初の絶対的な法制関連史料である『満文原档』10巻を購入することができた。 次に、上記祟徳3(1638)年のモンゴル語版法規と同じ漢文版法規(台湾・中央研究院所蔵)を2007年3月15日に既に閲覧できているので、平成20年度から蒙文版と漢文版の比較対照作業に着手している。それとともに、、この崇徳3(1638)年のモンゴル文法規に相当する条文が康熙6(1667)年のモンゴル文法典や康熙35(1696)年のモンコル文法典に含まれているのかどうかという研究にも着手することができた。これら一連の作業は、平成21年度中には完了して結論を出せる予定である。 一方、『清内閣蒙古堂档』中の康熙6(1667)年のモンゴル文法典の訳注作業も、ほぼ予定通りに進みつつある。
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Research Products
(1 results)