2006 Fiscal Year Annual Research Report
日米関係史における日本人とアフリカ系アメリカ人-第二次世界大戦後から現在まで
Project/Area Number |
18520577
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
古川 哲史 大谷大学, 文学部, 講師 (90410977)
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Keywords | 西洋史 / アメリカ史 / 日本史 / 日米関係 / 日本人 / アフリカ系アメリカ人 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日米関係史のなかで、第二次世界大戦後から現在までの期間において、日本人とアフリカ系アメリカ人(アメリカ黒人)がどのような関係をもち相互影響を与えたかを実証的に明らかにし、さらには現状と課題を考察することである。 研究計画(4年間)の1年目にあたる平成18年度は、先行研究の論文等を収集し、本研究代表者の論文や著書も含めて先行研究の概観と分析を主たる作業とした。日米での関係大学、図書館、政府機関、NGO団体などの所蔵する資料の調査を行った。イギリス(連合王国)の大英図書館や国立公文書館で資料調査も行った。そして、先行研究に関して、どのような事項が扱われ、どこまでが明らかとなり、どのような問題が残されているかを分析した。 本年度の研究活動の成果の一部は、論文としてアメリカ研究関連の学術誌に投稿した。また、日本人読者に向けて編集された松本昇・他編『アフリカ系アメリカ人ハンディ事典』(南雲堂フェニックス、2006年12月刊行)に項目を執筆するとともに、同書の編集作業の補佐もおこなった。本事典への執筆は、研究活動や研究成果の教育界および一般社会への還元作業とでも言える。(ちなみに、同書における本研究代表者の担当項目は、「解放民局」「公共施設における差別」「黒人法」「ジム・クロウ」「逃亡奴隷取締法」「奴隷解放宣言」「バッファロー・ソルジャー」、他である。) 2年目の本格的な調査(聞き取り調査なども含む)や内外での研究発表にそなえ、それらの準備作業もおこなった。とくに、海外ではアメリカ史やアフリカ系アメリカ史関連の学会・研究会だけでなく、国際的なアジア研究学会で発表予定である。それは、日本研究やアメリカ研究だけでなく、「アジア研究」という視点から本研究テーマに関する批評を得たいためである。
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