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2009 Fiscal Year Annual Research Report

新羅の伸張と対外関係の考古学的研究

Research Project

Project/Area Number 18520584
Research InstitutionThe University of Shiga Prefecture

Principal Investigator

定森 秀夫  The University of Shiga Prefecture, 人間文化学部, 教授 (90142637)

Keywords考古学 / 新羅 / 対外関係 / 半島統一 / 陶質土器
Research Abstract

1) 高句麗遺跡・遺物に関する調査は、予期せぬ父親危篤のため、私自身は参加不可能になったが、院生2名が実施することとなった。情報は主にその2名よりの収集と文献による。高句麗における新羅系文物は、加耶・百済に比べるとはるかに少なく、統一新羅時代の低脚高杯が高句麗地域の統一新羅に編入された地域に散見されるのみである。むしろ、慶州などにおける高句麗系遺物の少なからずの存在から、5世紀段階における高句麗の新羅への強い影響力が強く認識される。
2) 韓国調査では、慶尚道一帯を予定していたが、昨年度調査で行けなかった忠清道の調査を行った。それと併行して、発掘調査報告書などからの情報収集に努めた。従来の知見を超える新たな資料は見出すことはできなかったが、やはり百済系陶質土器が新羅の進出によって統一新羅系の土器に変換していくことを再確認した。
3) 倭における新羅系遺物は、その後多少は増加していることを資料紹介や発掘調査報告書で確認をした。
4) 新羅系陶質土器・出字形冠などが分布する新羅地域は、6世紀中葉まで独自性を持ちながらも新羅中枢の慶州の政治体制の中に組み込まれていた。加耶の盟主であった大加耶地域では、5世紀段階から少量ではあるが新羅系陶質土器が出土し、また出字形冠も出土していて、新羅とは没交渉ではなかったことが考古資料で分かった。そのような状況を念頭に置くと、『三国史記』の大加耶滅亡記事にみられる「(新羅に)叛して」とは意味深長な語彙である。加耶に比べると、百済・高句麗では出土する新羅系遺物が格段に少なくなる。両国の滅亡および半島統一は、主に唐との連合によるところが大だったのであろう。

  • Research Products

    (3 results)

All 2009

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 山形県出土陶質土器2009

    • Author(s)
      定森秀夫
    • Journal Title

      季刊韓国の考古学 第12号

      Pages: 110-113

  • [Journal Article] 鳴門市土佐泊の新羅神社2009

    • Author(s)
      定森秀夫
    • Journal Title

      考古学と地域文化

      Pages: 803-805

  • [Journal Article] 京都府城陽市出土把手付短頸壺2009

    • Author(s)
      定森秀夫
    • Journal Title

      季刊韓国の考古学 第13号

      Pages: 98-101

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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