2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520585
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩永 省三 Kyushu University, 総合研究博物館, 教授 (40150065)
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Keywords | 考古学 / 国家形成 / 古墳時代 / 社会構造 |
Research Abstract |
1.本年度には主として土器様式構造関係の資料を収集した。各地の遺跡の報告書から、本研究の目的に必要な情報を網羅的に収集した。特に研究上重要な資料については、所蔵・保管先に直接出向いて、実測図作成・写真撮影などの手段で記録化した。土器生産の具体的様相、土器様式の分布圏の意義付けを研究対象とする諸学、すなわち文化人類学・民族学・歴史人類学などにおける研究の成果を、事例研究は当然として、特に方法論のレベルで摂取するために、基礎的文献・論文等を日本語・外国語を問わず広く複写集成して内容を検討し、本研究への活用の方策を検討した。2.本年度に収集した資料に基づいて、土器様式構造の変動の原因を他の文化要素の変化と関連させつつ解明する作業を進め、かつて行った北部九州における弥生時代後期から古墳時代初期における土器様式構造変動の研究成果を、同地域における葬送習俗の変遷過程と相関させるとともに、同様の検討を中国・四国・近畿地方において着手した。3.土器関係以外にも、北部九州地域における古墳時代から古代への社会変容過程の研究の一環として、6世紀〜7世紀における広域統治体制形成の動向を、統治のための政治拠点・機関・軍事施設・宗教施設等の創設過程の解明から検討し、古墳分布の変遷などからうかがえる当該地域の在地集団の統治領域の再編と併せて検討する下準備を行った。
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