2007 Fiscal Year Annual Research Report
ディスコース分析とプラクティス分析から見る中国的全体主義下の個人と人民
Project/Area Number |
18520630
|
Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
聶 莉莉 Tokyo Woman's Christian University, 現代文化学部, 教授 (00258493)
|
Keywords | 文化人類学 / 思想史 / 知識社会学 / イデオロギーとその受容 |
Research Abstract |
平成19年度は、上記の研究テーマをめぐって主として次のような研究活動を行った。 第一に、現地調査と資料収集。毛沢東時代において中国共産党中央に表彰された、「人民に奉仕する」英雄である雷鋒が生前仕事をしていた遼寧省撫順市へ赴き、雷鋒の戦友に対して聞き取りをし、現地の「雷鋒記念館」で「雷鋒日記」などの資料を収集した。 第二に、関係する国際シンポジウムに参加。同じ撫順市にある遼寧石油化工大学人文学院で行われた「雷鋒精神を考える国際シンポジウム」に参加し、「日本・米国・中国の中国近現代史・思想史・政治史における雷鋒精神研究」という題で研究発表をし、他の雷鋒研究者や中国現代思想史の研究者と意見交換をした。 第三に、本研究ための方法論や視点を開拓するために、知識社会学や思想史におけるイデオロギーや一時代の精神文化に関する先行研究を新たに学習し、本研究に有益と思われるような視点や方法をいかに本研究に応用するかを検討した。その中に、特に注目したのは、ドイツの知識社会学者Karl Mannheimの時代の知識構造に関する分析、日本思想史学者安丸良夫の民衆の思想史に関する分析、中国政治思想史学者野村浩一の共産党思想史に関する分析などの視点と方法論である。 野村浩一氏を訪問し、直接ご教示していただき、安丸良夫氏の研究視点を検討するシンポジウムに参加した。
|
Research Products
(1 results)