2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530019
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 和彦 Osaka University, 高等司法研究科, 教授 (40273560)
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Keywords | エネルギー / 環境保全 / 憲法 / 環境法 / ドイツ法 |
Research Abstract |
エネルギー政策の二大目標である安定供給と環境保全にかかわる国法基礎理論の構築のため、平成19年度に行なったことは、基本的に昨年度同じく、第1に地道な文献調査・講読・分析、第2に国内外の研究者をはじめとする関係者との交流・意見交換・研究会参加、第3に国内外のシンポジウムにおける研究報告やパネリストとしての討論であった。第1の関連文献の調査及び分析については、日頃からエネルギー法関連の雑誌や著書等の公刊物を渉猟し、その内容をチェックすることはもちろん、国法基礎理論の構築を目的とする本研究にあっては、これらの最新のエネルギー法事情と伝統的な国家の基礎理論を摺り合わせることに努めた。第2の国内外の関係者との交流については、ドイツ憲法判例研究会や環境法政策学会における討論を通じて多くの示唆を得ると同時に、ドイツ連邦共和国のベルリンにおける関係者へのインタヴューによって多くの情報を得た。とりわけ、憲法と環境法の双方に通じたベルリン自由大学のフィリップ・クーニッヒ教授とベルリン・フンボルト大学のミヒャエル・クレプファー教授のお二人から教えられるところは大きかった。クレプファー教授とは、4月19日の関西大学での講演会「ドイツ環境法典の編纂プロジェクト」において私が通訳を務めた関係で、かなり突っ込んだ意見交換ができた。 第3の国内外のシンポジウムについては、12月9日に早稲田大学で開催された国際シンポジウムで、イギリスのジェニー・スティール教授と共に予防原則についての報告討論を行ない、また3月27日から29日まで早稲田大学で開催される日独シンポジウムで、日独の諸教授たちに交じって、環境国家についての報告を行なう予定でいる。これらの報告はいずれも公刊されることになっている。
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Research Products
(5 results)