2008 Fiscal Year Annual Research Report
キャッシュフロー・ファイナンスにおける利益調整規範の研究
Project/Area Number |
18530073
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小山 泰史 Ritsumeikan University, 法学部, 教授 (00278756)
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Keywords | 譲渡担保 / ABL / アセット・ベースト・レンディング / 集合物 / 集合債 / 流動財産 / キャッシュフロー / 売掛債権担保融資 |
Research Abstract |
今年度は、もっぱら本研究に関連してこれまで公表してきた論文を一冊の本にまとめ、論文集にする作業を行ってきた。昨年度公表した(1)「流動財産担保における『通常の営業の範囲内の処分』と固定化・再流動化」(立命館法学315号1頁)、および2002年に公表した(2)「流動財産担保における『通常の営業の範囲内の処分』」(立命館法学284号1頁・2002-2003年度科研費若手研究B)、さらに1998年に公表した(3)「カナダ法における浮動担保と売買代金担保権の競合」(摂南法学19号1頁)に、1992年の「アメリカ法における浮動担保と売買代金担保権代金の競合」(民商法雑誌105巻6号84-105頁・106巻1号57-82頁)を加えて、これに序章と結章を書き加える形で論文集を構成する予定である。出版社も決まり(成文堂)、既に2009年3月11日時点で全体の約9割の原稿が完成済みである。今後できる限り早期に残り1割の部分を脱稿し、2009年度夏までには出版にこぎつけたいと考えている。ところで、今年度中は、以上の4本の原稿をいかにして矛盾のない各章として一貫性を保つかに腐心してきた。当初の論文から年数が経過しているため、問題状況も現在では異なる点が少なくない。また、何人かの研究者から、既に公表した論稿に対する批判も賜っている。そこで、今年度は、既発表のこれら論文にいかにして批判の応接をする部分を盛り込むか、また、近時の法改正箭新たな判例の動向等を付け加える作業が、焦眉の課題となっていた。ごく最近になって、これらの課題についてもようやく終着点が見えてきたところである。 また、既存の自分の研究を再構成する過程で、今後の新たな研究テーマの設定にも目処がつきつつある。2010年度募集の新たな科研費には、今回の論文集構成を契機として発見したこの新たなテーマで申請したいと考えている。
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Research Products
(1 results)