2007 Fiscal Year Annual Research Report
人種問題をめぐる日本と英米の外交関係-英連邦と米国における日系移民問題を中心に-
Project/Area Number |
18530117
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
松本 佐保 Nagoya City University, 大学院・人間文化研究科, 准教授 (40326161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣部 泉 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (80272475)
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Keywords | 人種問題 / 日英同盟 / 日米関係 / 黄禍論 / 日系移民 / コモンウェルス / オーストラリア / 日英関 |
Research Abstract |
2007年度は研究代表者も研究分担者も積極的に学会や著書などで、研究成果の発表を行う年となった。5月に英国に資料収集に出かけ、日英関係に関わる人種問題と英連邦であるオーストラリアにおける日系人などの有色移民排斥に関わる資料を入手し、それを9月に英国のリバプール・ホープ大学で行われたBritish International History Groupの学会でThe Yellow Peril and the Russo-Japanese War-the racial question and Anglo-Japanese relationsというか題名で発表し、英国及び世界中の研究者から有意義なコメントをもらい、高い評価を得た。この発表内容は英文ジャーナル『中京大学国際英語学』に掲載され、出版された。また11月に名古屋市立大学で研究代表者が幹事を務める形で開催された「イギリス帝国史研究会」では、「コモンウェルスと国際関係-人種問題とに日英関係、オーストラリアにおける日系移民は排斥をめぐってー」という課題で発表を行い、黄禍論について著書のある飯倉章氏(城西国際大学)やオーストリア史の専門家である藤川氏(大阪大学)を招いて活発な議論が行われた。この研究会での報告内容は『イギリス帝国史研究会Discussion paper』に発表という運びになった。これらの研究発表や、国内の研究者との打ち合わせには国内及び海外への旅費が使われた。研究分担者は、伊藤之雄氏と川田稔氏の編著書『20世紀日本と東アジアの形成』に「日本の汎アジア主義に対する英米の反応」という優れた論文を発表し、高い評価を得た。この論文に執筆に必要な資料を入手するため、主に東京大学のアジア太平洋センターに出張し、これには国内旅費が使われた。研究代表者と研究分担者にとって発表成果の多い年となり、来年度の本研究課題の最終年にむけての有意義な成果となった。
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Research Products
(4 results)